トランプの組み合わせは何通り?

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誰でも一度は遊んだことがあるトランプというカードゲーム。

おウチにあるよという方は、お手数ですがシャッフルしてテーブルに広げてみてください。

当然、バラバラに並んでいますよね。実はその並び順は、意図的に再現しない限り、今後もう二度と目にすることはありません。

また今までトランプが発売されてから、幾億ものトランプが作られ、幾億回ものシャッフルが行われてきましたが、恐らく地球上で一度たりとも、今あなたが目にしているその並び順になったことはありません。

なぜ、そう言い切れるのかでしょうか。

トランプの並び順は何通り?

トランプは通常ジョーカーを除くと、数字1~13×マーク4種で、合計52枚からなっています。

52枚のトランプが取り得る並び順の数は、「52!通り」となります。

「!」の記号は、階乗(かいじょう)という記号で、例えば「5!」とした場合、計算は「5×4×3×2×1=120」となります。

 

今回のトランプの場合ですと、並び順の計算方法は、
「52×51×50×・・・×4×3×2×1」となります。

これを計算してみると、導き出される答えは、68桁もの巨大数になります。

詳細な数字は、このようになります↓
80658175170943878571660636856403766975289505440883277824000000000000通り。

 

単位をつけてみますと、
「8065不可思議8175那由他1709阿僧祇4387恒河沙8571極6606載3685正6403澗7669溝7528穣9505秭4408垓8327京7824兆通り」

 

つまり、今あなたの目の前に並んでいるトランプの配列は、
80,658,175,170,943,878,571,660,636,856,403,766,975,289,505,440,883,277,824,000,000,000,000分の1
の確率で並んでいることになります。

補足・数の単位

一、十、百、千、万、億、兆、京、垓、秭(し)、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)、恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)

68桁の数字はどのくらいの大きさ?

宇宙の年齢の桁数とは?

この68桁という大きさの数字は、一体どれくらいの大きさなのでしょう?我々の世界に存在するものの中で、一番巨大な存在と言えば「宇宙」です。

宇宙の年齢は、約137億歳と言われていますので、桁数を見るために書き直すと、13,700,000,000年となります。桁数でいうと、11桁になります。

では、もっと桁数を増やすために、「秒」に直してみましょう。

秒数に直すには「137億年×365日×24時間×60分×60秒」と計算しますので、「432,043,200,000,000,000秒」(43京2043兆2000億秒)となります。

これが、宇宙が誕生して経過した秒数になります。秒数に直してみても18桁なので、意外に桁数は増えません。

宇宙を使って桁数を増やしてみる

私たちの住む地球は、天の川銀河という銀河に属しています。天の川銀河には、2,000~4,000個の恒星があり、地球などの惑星も含めると、約1,000兆個もの星があると言われています。

そして現在、地球から観測可能な範囲の宇宙には、2兆個もの銀河があると推定されています。

※銀河の個数や大きさ、また銀河内の星の数は、学者により提唱されている数には開きがあります。しかし、本記事はトランプの組み合わせ数の記事になるので、銀河の数は2兆個、銀河を構成している星の数は、1,000兆個と仮定して進めます。

現在の宇宙には、「1,000兆個の星を有する銀河が2兆個ある」ということになり、単純計算すると、

この宇宙にある星の数は、
「2,000,000,000,000,000,000,000,000,000個(2,000秭個)」となります。

これでやっと28桁です。

 

宇宙の全ての人の力を借りると

上記の星の数は、惑星と恒星を合計した数ですが、仮に全ての星に100億人ずつ人が住んでいたとします。

すると100億人×2,000秭個(宇宙にある星の数)で、この宇宙に住む人の数は、「20,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000人」(20澗人)になります。

これで38桁となります。

では宇宙の全人口にトランプを渡します。

そして1秒に1回というハイペースでシャッフルしてもらうことにします。

シャッフルする期間は、宇宙の年齢よりも長い1,000億年間

まずは1,000億年を秒数に直します。

100,000,000,000年×365日×24時間×60分×60秒=3,153,600,000,000,000,000秒(315京3,600兆秒)となるので、
1人につき315京3,600兆回シャッフルしてもらうことになります。

これを宇宙の全人口の20澗人にやってもらうので、
315京3,600兆回×20澗人=63,072,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000回(6,307恒河沙2,000極回)
シャッフルしてもらうことになります。

これでも58桁です。

まとめ

桁数があまりにも大きいため、地球を飛び越えて宇宙のスケールになってしまいましたが、68桁の数字の大きさが少し実感できたのではないでしょうか?

まとめると以下のようになります。

宇宙が誕生して経過した秒数「43京2043兆2000億秒」(18桁)

宇宙の全ての(仮の)星の数「2,000秭個」(28桁)

全ての星に100億人ずつ住んでたとして、宇宙の全人口「20澗人」(38桁)

1,000億年間、1秒に1回シャッフルしてもらうと「6,307恒河沙2,000極回」(58桁)

以上のことから、シャッフルされたトランプの配列は、基本的にその場1回限りのもので、次また偶然に同じ配列になる可能性は、限りなくゼロに近いと言えます。

 

著者紹介

月宮エナ

月宮エナ

書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー

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