- 2022年1月28日
トランプの組み合わせは何通り?
誰でも一度は遊んだことがあるトランプというカードゲーム。
おウチにあるよという方は、お手数ですがシャッフルしてテーブルに広げてみてください。
当然、バラバラに並んでいますよね。実はその並び順は、意図的に再現しない限り、今後もう二度と目にすることはありません。
また今までトランプが発売されてから、幾億ものトランプが作られ、幾億回ものシャッフルが行われてきましたが、恐らく地球上で一度たりとも、今あなたが目にしているその並び順になったことはありません。
なぜ、そう言い切れるのかでしょうか。
トランプの並び順は何通り?
トランプは通常ジョーカーを除くと、数字1~13×マーク4種で、合計52枚からなっています。
52枚のトランプが取り得る並び順の数は、「52!通り」となります。
今回のトランプの場合ですと、並び順の計算方法は、
「52×51×50×・・・×4×3×2×1」となります。
これを計算してみると、導き出される答えは、68桁もの巨大数になります。
詳細な数字は、このようになります↓
80658175170943878571660636856403766975289505440883277824000000000000通り。
単位をつけてみますと、
「8065不可思議8175那由他1709阿僧祇4387恒河沙8571極6606載3685正6403澗7669溝7528穣9505秭4408垓8327京7824兆通り」
つまり、今あなたの目の前に並んでいるトランプの配列は、
80,658,175,170,943,878,571,660,636,856,403,766,975,289,505,440,883,277,824,000,000,000,000分の1
の確率で並んでいることになります。
一、十、百、千、万、億、兆、京、垓、秭(し)、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)、恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)
68桁の数字はどのくらいの大きさ?
宇宙の年齢の桁数とは?
この68桁という大きさの数字は、一体どれくらいの大きさなのでしょう?我々の世界に存在するものの中で、一番巨大な存在と言えば「宇宙」です。
宇宙の年齢は、約137億歳と言われていますので、桁数を見るために書き直すと、13,700,000,000年となります。桁数でいうと、11桁になります。
では、もっと桁数を増やすために、「秒」に直してみましょう。
秒数に直すには「137億年×365日×24時間×60分×60秒」と計算しますので、「432,043,200,000,000,000秒」(43京2043兆2000億秒)となります。
これが、宇宙が誕生して経過した秒数になります。秒数に直してみても18桁なので、意外に桁数は増えません。
宇宙を使って桁数を増やしてみる
私たちの住む地球は、天の川銀河という銀河に属しています。天の川銀河には、2,000~4,000個の恒星があり、地球などの惑星も含めると、約1,000兆個もの星があると言われています。
そして現在、地球から観測可能な範囲の宇宙には、2兆個もの銀河があると推定されています。
現在の宇宙には、「1,000兆個の星を有する銀河が2兆個ある」ということになり、単純計算すると、
この宇宙にある星の数は、
「2,000,000,000,000,000,000,000,000,000個(2,000秭個)」となります。
これでやっと28桁です。
宇宙の全ての人の力を借りると
上記の星の数は、惑星と恒星を合計した数ですが、仮に全ての星に100億人ずつ人が住んでいたとします。
すると100億人×2,000秭個(宇宙にある星の数)で、この宇宙に住む人の数は、「20,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000人」(20澗人)になります。
これで38桁となります。
では宇宙の全人口にトランプを渡します。
そして1秒に1回というハイペースでシャッフルしてもらうことにします。
シャッフルする期間は、宇宙の年齢よりも長い1,000億年間。
まずは1,000億年を秒数に直します。
100,000,000,000年×365日×24時間×60分×60秒=3,153,600,000,000,000,000秒(315京3,600兆秒)となるので、
1人につき315京3,600兆回シャッフルしてもらうことになります。
これを宇宙の全人口の20澗人にやってもらうので、
315京3,600兆回×20澗人=63,072,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000回(6,307恒河沙2,000極回)
シャッフルしてもらうことになります。
これでも58桁です。
まとめ
桁数があまりにも大きいため、地球を飛び越えて宇宙のスケールになってしまいましたが、68桁の数字の大きさが少し実感できたのではないでしょうか?
まとめると以下のようになります。
宇宙の全ての(仮の)星の数「2,000秭個」(28桁)
全ての星に100億人ずつ住んでたとして、宇宙の全人口「20澗人」(38桁)
1,000億年間、1秒に1回シャッフルしてもらうと「6,307恒河沙2,000極回」(58桁)
以上のことから、シャッフルされたトランプの配列は、基本的にその場1回限りのもので、次また偶然に同じ配列になる可能性は、限りなくゼロに近いと言えます。
著者紹介
月宮エナ
書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー