- 2021年2月2日
保冷剤の捨て方・活用方法を解説
お店でアイスクリームやケーキといった要冷蔵のものを買うと、つけてくれる保冷剤。
この保冷剤、いつか使う時が来るかもと思って冷凍庫に入れておくも、結局あまり使わずに、気が付くと何個も溜まってしまいがち。
なので、処分しようかと思ったのですが、これって何ゴミなのでしょう?
基本的に可燃ゴミ
結論から言うと、可燃ゴミです。
ただ、地域によっては違うようなので、お住いの市区町村のホームページ等を見ると確実ですよ。
クーラーボックスに入れておくような、プラスチックケースに入っているハードタイプですと、分別できるようなら中身は生ゴミとして可燃ゴミ。
容器は材質によりますが、プラスチックならプラゴミです。分別できないようなら、お住いの市役所などのホームページで確認してください。
保冷材の中身は、基本的に水とポリアクリル酸ナトリウム(高吸収性ポリマー)と呼ばれるものでできています。
水を吸ってジェル状になる物質で、身近にあるものですと、紙おむつやトイレなどに置いておく用の芳香剤、園芸用品に使われています。
水を吸って膨らむ素材なので、破損して外に漏れてしまっても、トイレや洗面所などに流してはいけません。
保冷剤の再利用方法
保冷剤の吸収ポリマーは、様々なところで使われており、不要になった保冷材も、違った形で活用し第二の人生を送らせることができます。
園芸用
園芸用に活用する方法は2つあります。
1つは、保冷材の中身を容器に移し、そこに植物を直接入れるという方法。
切り花などに最適です。
似たような商品が100円ショップなどにも置いてあり、以前に使ったことがあります。
植物専用に作られているものの方が、綺麗に着色はされております。
2つ目の活用方法は、土の上に直接撒いてしまう方法です。
こちらは、旅行などでしばらく留守にし、水やりができない際に効果的な方法です。
水を含んだポリマーを撒くことによって、土の乾燥を防ぐことができると同時に、ゆっくりと水を土に与えることもできます。
砂漠化した地域の緑化にも、同じような理由から吸収性ポリマーが使われています。
消臭剤・芳香剤
実は消臭剤としても活用することができます。
そのまま使えばいわゆる無香料な消臭剤。
お好きなアロマオイルを数的垂らして使えば、芳香剤として使用できます。
容器もお洒落なモノや、綺麗なグラスなど、好きなものに入れてインテリアとしても使えるので、DIYっぽいのがお好きな人にはいい活用方法かと思います。
注意点
吸収ポリマーは、誤飲したりすると喉に詰まったりする可能性があり大変危険です。
小さいお子様や、犬猫などのペットがいる家庭では、絶対に手の届かないところにおくなりの注意を払いましょう。
また、以前作られていた主に人間用の保冷剤は、凍っても柔らかさを保つため、エチレングリコールという不凍液が入っています。
エチレングリコールは摂取してしまうと、人体に有毒な成分です。
エチレングリコール入りの保冷材は、上記のような再利用はしないようにすることが重要です。
見分け方は、まずは凍った時の硬さです。
エチレングリコール入りは、不凍液なので凍ってもある程度の柔らかさがあります。
吸収ポリマーの保冷材は、基本的には氷のようにカチカチに硬くなります。
ケーキなどを買った際など、食品につけてくれる保冷材は、カチカチに凍る吸収ポリマーを使っています。
保冷材によりますが、保冷剤自体に、
「食べられません」
「食品ではありません」
などの表記があるかと思いますが、
「内容物は安全ですが、食べ物ではありません」
という旨の表記があれば、エチレングリコールは入っていないものと思われます。
再利用する際は、そういった点をご確認してから利用すると安全です。
エチレングリコールは今は使われていない
現在国内で作られている保冷材には、凍らせても柔らかいままのものであったとしてもエチレングリコールは使われておらず、
代わりに「プロピレングリコール」という医薬品や化粧品、食品にまで使用されている原料が使われております。
何年も前の古い保冷材や、海外製のものはエチレングリコールが使用されている可能性がありますので、注意が必要です。
著者紹介
月宮エナ
書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー