- 2022年1月7日
なぜ、獏(バク)は夢を食べるのか
悪夢を食べてくれるというバクですが、
そもそもなんでそんなことが言われているのでしょうか?
実は夢を食べるのは動物のバクではない
実は、龍や鳳凰、麒麟などといった伝説上の生き物に、人の夢を食べて生きる獏(バク)という存在がいます。
今動物園にいるバクは、この獏に姿形が似ていることから「バク」と名付けられました。
なので伝説上の方の獏が先なんですね。ですが、実際のところ、どのような姿形をしているのか、という情報が文献によって異なっており、いまいちハッキリしないようです。
ただ、一説によれば、古代中国の遺跡から出土したものの中には、バクが描かれた青銅器などがあり、古代の中国には、バクが元々生息していたが、後に絶滅してしまった。
しかし、そういう動物がいたことを後世に伝え残すために、伝説上の獏という形で残すことになった。
という、今度は動物のバク先行になっている説もあります。
ちなみにですが、悪夢を見た後に「今見た夢を獏にあげます」と宣言すると、もうその悪夢を見ないで済む、という言い伝えがあるようです。
バクの白い部分
一般的にバクと言えば、体に白い部分が入ったマレーバクを思い浮かべるかと思いますが、
なぜ部分的に白くなっているかというと、お釈迦様が乗られた証として白くなったと言われています。
というのはあくまで伝説上の話、実際のところは保護色になっていると考えられています。
動物は、人間ほど色を見分けることができないとされ、このような色彩にすることによって、
姿形、輪郭などをぼやけさせ、狙われなくされる効果があるのではないか、ということなのです。
トラの縞模様もそうですね。茂みと同化して獲物を狙う際の待ち伏せに有利にしたりと、いわば迷彩カラーということですね。
ちなみに、ヤマバクという種類以外は体毛が少なくて、暑い皮膚に覆われています。
ヤマバクは標高の高いところに生息しているため、寒さから身を護るべく体毛を生やしています。
生息地によって大きく異なるのが、動物の面白いところですね。
著者紹介
月宮エナ
書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー