熱にうなされる?正しくは「熱に浮かされる」

熱が出ると人間誰でも辛いものです。寝ている時ですら寝苦しく悪夢を見ることさえあります。

悪い夢を見て寝苦しいさまを「うなされる」と表現しますので、熱で苦しんでいることも「熱でうなされる」と表現することがあります。

しかし、熱で苦しんでいる時は「熱に浮かされる」と表現するのが正しい表現なんです。

 

熱に浮かされる

「熱に浮かされる」というのは、字面だけで見るとちょっと変な感じを受けますね。

その前にそもそもの「うなされる」の意味を見てみましょう。

うなされる

「悪夢を見たりして、苦しそうに眠り、声を立てる」
 
という意味です。「いやいや『熱にうなされる』で合ってるじゃん」と言いたくなりますね。

では「熱に浮かされる」という言葉の意味をみてみましょう。

浮かされる

1,高熱のために意識がハッキリしなくなる。
2,物事に心を奪われて、落ち着かなくなる。
3,お茶などを飲んで興奮し、眠れなくなる。 

出典「デジタル大辞泉」

なるほど。いくつか意味はありますが、「うなされる」よりも、熱で苦しんでいる際の表現としてピッタリです。

というよりも熱で苦しんでいる様を表した言葉そのもの、と言えます。

しかし、「浮かされる」には、「物事に心を奪われて落ち着かなくなる」という病気の熱とは関係ない意味も含まれています。

「浮かされる」と「うなされる」どっちが使われている?

文化庁が平成26年度に行った調査にて、「物事に心を奪われて落ち着きがなくなる」ことを「熱にうなされる」を使うか、「熱に浮かされる」のどちらかを使うのか、という調査で、

「うなされる」を使う人は27%
「浮かされる」を使う人は57%

という結果がでています。

 

ちなみに、10年前に同じく文化庁が行った調査では、立場が逆転しており、

「うなされる」を使う人は48%
「浮かされる」を使う人は35%

だったようですので、この10年で正しい使い方をする人が増えたようです。

 

 

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