- 2021年5月5日
ある日、知人からこんなことを言われました↑
聞いた時はさすがに「いやいや、絶対に嘘でしょ」と思い、早速調べてみました。結果、やはり嘘でした。
雲によって太陽光が遮られれば、それに伴って降り注ぐ紫外線量も減ります。なので、曇りの日の方が日焼けするというのは間違いです。
この話は、聞いた感じインパクトがありますので、人から人へとおもしろ雑学として伝わったのだと思います。
晴れの日よりも紫外線が強くなる条件
ただ、ある気象条件が揃うと、快晴の日よりも、紫外線量が多く計測される曇りの日はあるそうです。
ある気象条件とは「雲の切れ間から太陽が出ている場合」です。
雲を反射板として、紫外線が乱反射して、晴れの日よりも強い紫外線を計測することもあるようです。
恐らくはこのことが少し間違って伝わったのかも知れません。
つまり、完全に空が雲で覆われていれば、紫外線は多少なりと弱くなっているのです。
曇りの日の紫外線量
曇りの日は、肌に感じる日差しも弱いため、つい日焼け止めクリームを塗るのを、サボってしまう人もおられるかも知れません。
確かに、晴れの日に比べれば紫外線は弱いものの、そこそこの量が地表まで到達しています。
晴れた日の紫外線量を100%とした場合、
薄い雲に覆われている薄曇りだと紫外線量は約80%~90%程度
分厚い雲に覆われたドン曇りだと約60%程度
雨の日だと約30%程度になります。
薄い雲なら約1割程度しか減っていないことになります。
紫外線が強い季節なら、普通に日焼けしてしまいますので、やはり何らかの対策は必要です。
ちなみに、海などに行ってパラソルの下にいたとしても、地面に反射して日焼けする、とも聞いたことがありませんか?
薄曇り ー 80~90%
曇り ー 60%
雨 ー 30%
紫外線は地面で反射する
実は紫外線は地面に当たると反射します。反射率は地面の材質によってことなりますが、概ね10%前後と比較的低めです。
しかし、スキーなどをやる人ならご存知だと思いますが、雪はとても反射します。
雪は反射率80%以上にも及び、ゴーグルなどで対策を取らないと、雪眼炎(通称、雪目)と呼ばれる炎症を引き起こすほどです。
もう殆ど直射日光みたいな数値ですからね、上からも下からも来て、太陽が2個になったような感じですよね。
雪に次いで反射率が高いのは、砂浜です。浜辺にいると、パラソルの下にいても日焼けしてしまうのはこの為です。
最も反射率が低いのは、土や芝生です。反射率は、先に申し上げた通り概ね10%前後となっていますが、地面の状態によって大きく変化するようです。
一般の人が「紫外線の地面の反射率」を測定することはできないので、あんまり気にしすぎることもないと思いますが、雪山や標高の高い山の登山など、特殊な環境に行く際は対策が必要です。
著者紹介
月宮エナ
書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー