- 2021年12月14日
熱にうなされる?正しくは「熱に浮かされる」
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熱が出ると人間誰でも辛いものです。寝ている時ですら寝苦しく悪夢を見ることさえあります。
悪い夢を見て寝苦しいさまを「うなされる」と表現しますので、熱で苦しんでいることも「熱でうなされる」と表現することがあります。
しかし、熱で苦しんでいる時は「熱に浮かされる」と表現するのが正しい表現なんです。
熱に浮かされる
「熱に浮かされる」というのは、字面だけで見るとちょっと変な感じを受けますね。
その前にそもそもの「うなされる」の意味を見てみましょう。
うなされる
「悪夢を見たりして、苦しそうに眠り、声を立てる」
「悪夢を見たりして、苦しそうに眠り、声を立てる」
という意味です。「いやいや『熱にうなされる』で合ってるじゃん」と言いたくなりますね。
では「熱に浮かされる」という言葉の意味をみてみましょう。
浮かされる
1,高熱のために意識がハッキリしなくなる。
2,物事に心を奪われて、落ち着かなくなる。
3,お茶などを飲んで興奮し、眠れなくなる。
出典「デジタル大辞泉」
1,高熱のために意識がハッキリしなくなる。
2,物事に心を奪われて、落ち着かなくなる。
3,お茶などを飲んで興奮し、眠れなくなる。
出典「デジタル大辞泉」
なるほど。いくつか意味はありますが、「うなされる」よりも、熱で苦しんでいる際の表現としてピッタリです。
というよりも熱で苦しんでいる様を表した言葉そのもの、と言えます。
しかし、「浮かされる」には、「物事に心を奪われて落ち着かなくなる」という病気の熱とは関係ない意味も含まれています。
「浮かされる」と「うなされる」どっちが使われている?
文化庁が平成26年度に行った調査にて、「物事に心を奪われて落ち着きがなくなる」ことを「熱にうなされる」を使うか、「熱に浮かされる」のどちらかを使うのか、という調査で、
「うなされる」を使う人は27%
「浮かされる」を使う人は57%
という結果がでています。
ちなみに、10年前に同じく文化庁が行った調査では、立場が逆転しており、
「うなされる」を使う人は48%
「浮かされる」を使う人は35%
だったようですので、この10年で正しい使い方をする人が増えたようです。
著者紹介
月宮エナ
書店員、飲食店経営を経てブロガーに転身 生活に役立つ知識や方法、雑学といったものを人に説明することが好きなブロガー